金地陽大の英語勉強奮闘記

金地陽大の英語勉強ブログです。初歩の初歩からゆっくりやってます。

ハリーポッターの本で英語学習【アメリカ英語とイギリス英語の違い】金地陽大

あまりに細かいが地味に気になる”系の違い


こんにちわ、金地陽大です。
知り合いに英語の勉強するには単語を覚えろだとか
英語の本を読めっていわれて気になって色々と調べたんですが。

ハリー・ポッターシリーズには『アメリカ版』と『イギリス(オリジナル)版』が存在するんです!!
当時、単に出版社やデザインの違いだと思い「どうせならご本家版を買おう」という軽いノリでイギリス版を購入した私でしたが、実はこの二つのバージョンは意外と大きな差があるのを皆さんご存知でしょうか。
それはもちろん、『イギリス英語』と『アメリカ英語』の違い。
私達日本人にとってはあまり違いなどないように思えますが、これがネイティブスピーカー達にとっては意外と大問題なんです。
「言いたい事は分かるが、なんかこう、その変な言い回しをなんとかしれくれ」系から「何を仰っているのか全く意味が分かりません」系まで様々な違いが存在します。
ハリー・ポッターの『アメリカ版』は、もはや『日本語版』や『ドイツ語版』などと同じ翻訳版の一つと言えるかもしれません。
それでは今日はハリー・ポッターのオリジナル版(イギリス版)とアメリカ版を見比べながら、両者の違いを見て行きましょう。
英国版
He was in a very good mood until lunch-time, when he thought he’d stretch his legs and walk across the road to buy himself a bun from the baker’s.

アメリカ版
He was in a very good mood until lunchtime, when he thought he’d stretch his legs and walk across the road to buy himself a bun from the bakery.
ダーズリー氏が職場からパン屋に出かけるシーン。ここでの違いは“昼食”と“パン屋”の単語の違いのみです。
昼食の方は実はイギリスでも“lunch-time”とするのはかなり稀なので、アメリカ版ではより馴染みの深い“lunchtime”に修正されたのでしょう。
興味深いのは“baker’s”と“bakery”の違い。イギリス英語では「職業名+’s」で「~屋さん(のところ)」という言い方をするのが好まれます。

英国版
‘And where did you get that motorbike?’

アメリカ版
“And where did you get that motorcycle?”
ダンブルドアが、どこでそのバイクを手に入れたのかと尋ねるシーン。
ほとんど間違い探しの域ですが、よーく見ると引用符の種類が違うのがお分かり頂けますか?
イギリス英語では‘こちら’、アメリカ英語では“こちら”が正式な引用符として使われます。
またアメリカ英語では“motorbike”は小型二輪、“motorcycle”は大型二輪の意味です。イギリス英語ではどちらもさほど違いはありません。
ハグリッドが小型に収まりきるとも思えませんので、アメリカ英語版では大型に訂正されたのでしょう。

英国版
Harry heard her walking towards the kitchen and then the sound of the frying pan being put on the cooker.

アメリカ版
Harry heard her walking toward the kitchen and then the sound of the frying pan being put on the stove.
間違い探し第二弾。 こちらも注意深く見てみると“towards”と“toward”の何だかよく分からない違いが分かります。
また“cooker”と“stove”の語彙の違いも訂正されていますが、これはどちらも「コンロ」のこと。
そもそも「コンロ」って英語じゃなかったんかい!と思われたあなた、実はコンロは漢字で「焜炉」と書く、れっきとした日本語なんですよ。
“その謎の文法はやめてくれ”系の違い

SE2

英国版
Dudley had learnt a new word (‘Shan’t!’)

アメリカ版
Dudley had learned a new word (“Won’t!”)
こちらはかなり短い文章ですが、さり気なく面白い違いがいくつか含まれていますね。
動詞“Learn(学ぶ)”の過去形・過去分詞系は英米で若干の違いがあります。
またダドリーが学んだ言葉“Shan’t!(嫌だ!)”に関しては全く聞き覚えのない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
イギリス英語では“Will”の代わりに“Shall”を使う場合があり、その否定形の“Shall not”の短縮形が“Shan’t”です。
これはアメリカでは使われない言い方なので、アメリカ版では“Won’t”に翻訳されたのでしょう。
ちなみにイギリスでも最近“Shan’t”は若干おじいちゃんおばあちゃん言葉となりつつあります。
“一体君は何の話をしてるんだい?”系の違い



英国版
Harry Potter and the Philosopher‘s Stone

アメリカ版
Harry Potter and the Sorcerer‘s Stone
ハリー・ポッターシリーズにおける英米最大の違いは何と言っても1巻のタイトル。
不思議国家イギリスでは“Philosoper’s Stone(賢者の石)”と言えば魔法のアイテムであるというのはもはや常識ですが、一方のアメリカでは読んで字の如く“哲学者の石”という意味しかありません。
これでは何の話かアメリカ国民にはさっぱり分からないことから、アメリカ版ではより直接的な“Sorcerer’s Stone(魔術師の石)”という語に変更されたそうです。
ちなみに作者のJ.K.Rowling氏はこの変更に大変な難色を示したらしく、今なお改題を許可したことを悔いているのだとか。

英国版
Term begins on 1 September. We await your owl by no later than 31 July.

アメリカ版
Term begins on September 1. We await your owl by no later than July 31.
イギリスとアメリカでは日付の表記が違うことをご存じでしたか?
イギリス式“日/月/年”に対しアメリカ式で日付は“月/日/年”の順番で表記されます。
上記の文章の場合は月の方がアルファベット表記ですので、間違える可能性はまずないでしょうが、もしイギリス人から「2/3に会おう!」と言われた場合、これは2月3日ではなく、3月2日の可能性が高いです。
とんだ勘違いにならないよう、しっかりと確認してくださいね。

英国版
Hagrid…gave the notes to Harry so he could buy their tickets.

アメリカ版
Hagrid…gave the bills to Harry so he could buy their tickets.
これはなかなか面白い違いです。
英米両者とも言いたいのは「ハグリッドがハリーに切符を買うための“紙幣”を渡した」ということなのですが、アメリカ人がイギリス版を読めば「ハグリッドがハリーに切符を買うための“メモ(note)”を渡した」という意味に取れます。
一方でアメリカ版はイギリス人にとって「ハグリッドはハリーに切符を買うための“請求書(bill)”を渡した」と言う、なんとも意味不明な文章になりかねません。
ちなみにこういう微妙な意味の違いはアメリカ人イギリス人の間でも時々ネタになっているようです。

住んでる街で発音や単語が違うって英語って奥が深いですよね!
日本でいう訛りとか方言みたいなものなんでしょうかね!?
早く英語を覚えたいと思う金地陽大だったのである!!来週へ続く~
以上、金地陽大でした。